水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

黒の美しさ

20190915-理想の美しさを

f:id:SatoshiDate:20190917000727j:plain

Artwork by Satoshi Dáte


 日本の電車。

 

美しい人が車両に乗ってくる。

 

 

いつものように少し混んでいる。

 

彼女はアフリカからきたような、インドから来たような、髪はストレートでとても洗練された顔だちだった。

 

この前、見かけたときと同じ服をきていた。真っ白いドレス。花の刺繍がうっすらと全体にしてある。

 

僕はこれは声をかけなくてはいけないと思い、

日本語で話しかけた。

 

「いつも白い服きてますね?」とゆっくりとやさしく、電車が揺れたと同時に自然に彼女の耳元で話しかけると。

 

「僕の方に顔と目を向けた」

 

しまったとおもって英語で

 

「You always wear white, I sew you the other day... you were doing..」

 

と僕が彼女を本当に見た証拠を伝えた。

 

変な顔されるかと思ったら、恥ずかしそうに僕をみてにっこりしました。


人は少なくなる。彼女は僕の前に座り、僕が前に立って話し始める。

 

同じ席の奥に、よくいるでしゃばる男が現れる。

 

最初は彼を無視したが、そのあと相槌を打つことにした。 

 

僕たち二人はどこか別の場所に行くことに決める。


二人は一緒に電車を降りたけれど、そのあと僕らがどこに行ったか

 

誰も知らない。