水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

偶然が奇跡になる

3人分のチケット

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Catpowerというバンドをご存知だろうか。

バンドというかソロの音楽プロジェクト

 

僕は彼女と結婚したいと十代の頃から思っていた。

 

彼女のパフォーマンスをみたく僕は北ロンドンのライブハウスに向う。

中学高校のときにひとりでコンサートチケットを買ってはライブハウスに行っていた。

ロンドンに来たからには沢山みないと!

 

とすでにロックシーンもとてもつまらなくなり始めた頃だったが、できるかぎり見に行きたかった。

 

日本に比べてチケットも安いし。一緒に行く友達もいないけどとにかく足を運んだ。

 

ただ今回のチケットはもってなかった。しょうがないから早めにコンサート会場にいって、ダフ屋からチケットを買うことにした。

 

そこにGunnelとなのる、全身黒でゴシックな格好をしてるふくよかな女性がいた。スウェーデンとイタリアの混血の女性だった。

 

「わたしもチケットがほしいのよ。」

 

そこにドレッドのねずみのような小柄なアメリカ人女性も同じようにチケットを手に入れようと地べたにだらしなく座っていた。

 

3人で喋っていると、イギリス人女性が駆け寄ってきて、

「チケットあるけどいる?」

 

「同じ値段でいいわ、3人?丁度3人分あるの」

 

奇跡とはこのことではない。こんなの単なる偶然だ。

僕らは高い値段を払わずにチケットを手に入れたことに感動した。

 

 

GunnelはCat powerはどうでもよかったようだ、前座のバンド、Left…なんちゃらが見たくててきたようだ。

 

Gunnelと僕はすぐに仲良くなった。

 

 

日本でもそうしてたように

僕はステージの目の前に行く。

押しのけてステージ前にまでいかないといけない。これは失礼なのか?普通なのか?順番にならばなくてはいけないのか? 立ってみるライブならどこにいったっていいのではとは僕は思う。

 

ステージ前でないと、

 

もみくちゃにされることがある(周りの動きにあわせないといけないのでポケットにあるものがでたりする)

 

スピーカーが意外と近くないので耳に良い。

 

そしてステージ近くだと

ミュージシャンの近くにいける

 

という利点があった。

 

特に興味のないバンドは遠くからぼくは静かに見るのが常だ。

でもそれだと何しにいったのかよくわからない。 気もする。