水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

青髪ロクサンが小学校に来た

日英ハーフの女の子



イギリスで知り合った、引きこもり10年以上の女の子ロクサン。 彼女がいきなり僕の学校に現れる。 学校と言っても僕が通った桐朋小学校の校舎のようだ。 

Artwork by Satoshi Dáte

あの夢のような不思議な校舎。 階段から降りてきて、ぱっと振り向いた。彼女は青い髪をしている。




僕は一瞬戸惑った。 ずっと会えていないこと、彼女が引きこもりであるけれど外に出てきてくれたこと、そして何より彼女の笑顔をまた見れたことに僕はうれしく思った。

 

ところが同時に、いまから授業が始めるのに、厄介なものが現れたとも面倒がりの自分が思った。

 

授業にしょうがないがつれていって、先生に許可をえてなんとか大丈夫であった。

なぜか先生は二人いるようで兄が通った成城学園中学校は担任が二人だったため、どうやって授業をするのか全く謎であったが、その記憶の影響であろう。



ロクサン(Roxanne)はクラスメート(日本人だったと思う)と仲良く話し始めた。教室はとてもひろくて、見たこともないような教室だ。天井も高かった。カーテンはすこし閉じてあって外は明るそうだが、教室は薄暗い。

 

大体150人くらいは入りそうだ。小学校の校舎っぽかったがぼくらは明らかに大人だった。すくなくとも10代後半、20代くらいだった。生徒はもしかしたら10代で僕らは20代というほうが的確かもしれない。

 

僕自身生徒かと思ったら、一度も教壇から離れない。 僕はiPadをつかい、授業をはじめようと必死になって緊張していた。

 

授業が終わると、彼女がどこかにいく。というか僕がいろいろな場所に移動して、時間をもてあましていたために、彼女を見失った。

 

次の授業がどこだかわからず、恐怖に陥る。 いつものことだ。 まえの授業のクラスには誰もいない。



そこに狭いエレベータが現れる。各階はほとんど外に出る。 目の前は植木で、地面はレンガできれいに敷かれている。 空は雲があり青々している。 エレベーターには直射日光は射さず、大きな木の木陰の中にあった。中くらいの建物がぽつぽつとあり、どこかアミューズメントパークの静かな場所のような感じもした。

 

親子連れがいたり、一緒にエレベーターに乗った人たちは女性だったようだ。 僕は認識もない。 エレベーターは薄暗く、黄色いイメージもあった。

 

広場はとても心地が良さそうだ。 学校のことやロクサンのことは忘れて。ここにいたい。

できればロクサンを見つけてここに連れてきて日向ぼっこでもしたい。

 



ところでだれか彼女をどうやって引き籠りから抜け出すか一緒に考えてくれまいか? ときどきチャットで話すが、彼女はすぐに社会や人のせいにして、そとにでようとしない。セラピーはNHS(イギリスのNational Health service)で重症の場合無料で受けれる。

 

クオリティーは高くはないもののやる価値はあるとおもう。

 

どちらにしても彼女のMINDが変わらない限りなにも始まらない。クラウドファンディングでもしようかともおもうが。 日本が大好きなので余ったお金で彼女を連れだすこともできる。それではたして変わるだろうか。

Artwork by Roxanne Kirigoe



彼女はすばらしいイラストレーターだ。だけどネットで公開したら真似られるという変な恐怖心でもうネットでは彼女の作品をみることができない。



実はロクサンは不思議な事情があり、自分の父親をしらない。クレイジーなイタリア系イギリス人の母に育てられたが、嘘ばかりつくので彼女は母親と縁を切っている。

彼女が知っているのは80年代90年代だったかのムーミンのアニメーターの日本人が父親である可能性があるとのこと。そのころイギリスにチームが来ていた?とのことだが。 それしか情報もないし、母親は口を割ろうとしない。

 

Roxanne coming to the school, happy we are all in primary school Toho but it is big class. Asked teacher for permission if she can be there. But I was at the teaching side at the end.

 

分析:

 

学校の夢はよく見る。そして試験で落ちた夢を昔はよく見た。試験や成績がだめなために、もう一年留学という恐怖。実際にぎりぎりで僕は高校を卒業した。その夢はでてこないけれど同時に次の授業がどこかあわてる夢も見る。 これもまた実際に何度も起きた。そのころ僕は勉学にやるきがなく、図書館で暇があれば寝て、美術室でベースやギターを弾いていた。ときどきあまり話をしない美術の先生に怒られた。

 

ロクサンに昔恋に落ちた。だがよくよくみると自分の母親に似てることに気づく。

彼女と母はまだあっていない。お互い会いたがっていると思う。

エレベーターの夢もよく見る。これも昔よく見る。とても恐怖心のある夢、ゆっくりと下に降りて行って、もう二度と帰れないおもい。 もっとも恐ろしい夢の一つで、何度も見た。

 

ということは心の変化であるとはおもう。意識の世界でも大きく数年前と気持ちが穏やかになっている。

 

授業のシーンは明らかに去年に晃華学園小学校でレクチャーをしたときの記憶がまざっている。

 

期待と不安がいりまじる夢。狭いエレベーターから広がる外の世界。けれど木陰に守られている。 どこかそこにずっといたい、その広場ですこし時間をもてあまして、「しなくてはいけないタスク」から逃れたい気持ちがあるのかもしれない。 そしてそれでよいのだとと思いたい自分がいる。

 

Happiness: 6

Reality: 4

Keyword:恋人、期待、学校、小学校、ときめき、安心、不安、開放感、薄暗い