水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

写真は嘘つき

恋するのを止めるには?

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Artwork by Satoshi Dáte

日本人のカップルが家に来る

 

カップルの男性はまたもやミュージシャンで女性は何か難しいことを勉強している人だった。心理学だか哲学だか。女性は色白で聡明で、可愛らしいイメージがあった。 その彼女の彼は、ぼーとしていて、パッとしていない感じだった。なにが共通点があるのかわからなかった。 

その違和感が何とも不思議だった。 アメリカにいる日本人というものは本当にわからない。 いや、僕の初めての海外がイギリスだったら、 イギリスにいる日本人もしっくりこなかったに違いない。 

 

彼らはまるで14次元に浮遊している日本人の形をした4面体をトンカチで数十回叩き打ったようなイメージだ。 

 

そんなのが、僕に語り掛けるやいなや、僕の頭にぐさっと刺さってくるのだ。

不気味な笑みを浮かばせながら。

 

そんな印象である日本人なのに彼女はアメリカ人で。 アメリカ人でないのに日本人であるような違和感をすごく感じた。 この14次元パズルの感覚があるからこそ、何ともミスマッチなカップルができるのであろうか。 

 

いったいどこがどうつながって彼らがカップルなのか?

 

余計なお世話だが、考えてしまった。 一目で恋に落ちる僕のせいだったのか?

 

この女の人は全然僕と共通点もないのに話しやすいと勝手に思いこんでいた。 そして会って5秒後に既に横の男の人にジェラシーを感じていたのだ。 

 

もちろん今僕はこんなことはしないのでご安心ください。 僕は本当にすぐに恋をしていた。 いやこれは恋ではなくて分析がうまくいかないからの頭の中の葛藤なのかもしれない。

 

そのショッキングな出来事で私は絵を描いてしまうのだ。 なぜだかわからないが、その絵には僕がいて彼も彼女もいた。 

 

写真は強くOutlineが残るが、絵は全く違う。 Outlineがはっきり残りそれが真実の様に語りかけるから、写真というものは恐怖だ。

 

すべてが心霊写真の様に恐怖だ。

 

この人はまた何を言っているのだろうか? もうこのブログを読むのはやめようか...とか思ってるかもしれないけど。

 

恐怖なのだ! 写真は恐怖なのだ! 

 

えーと。なんで恐怖かというと。 

 

そう。それは嘘の現実をあたかも本当の事かと思わせるのである。僕は写真を撮るし。大好きだ。でもはっきりした写真は好きじゃない。またそれも嘘をはっきりさせるからだ。

 

最近4K8Kテレビというものが出回っているらしいが。鮮明になったからリアルに近いと思うのは全く持って違うと思う。 またたとえそれがリアルに近いとして、その鮮明なものをみたいとなぜ思うのか僕には理解できない。 

 

リアリティーは感じるもので見るものではない。

 

写真にも魂は込められるかもしれない。でも枠をそのまま映し出したものだけにすぎず。

 

言ってしまえば

 

「リアルな世界にあったある一定の部分の枠」

 

でしかないのだ。