水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

負け犬の行動 - <実践編-語学学校>

自分のことだけでいっぱいいっぱい

f:id:SatoshiDate:20190731173247j:plain

Artwork by Satoshi Dáte

ロンドンの語学学校、初日の帰りは微妙な雰囲気だった。 

みんなも経験があると思うけど、新しい場所での対応は困る。

  

授業が終わった後、席を立ち上がって

 

「さー帰ろうかなー」 と声にはださないものの...

 

だれか一緒に帰らない? もしくはちょっとお話ししませんか?

 

と心の中では思うのであった。 

 

「ここで数か月孤立するのは嫌だ」

 

と思う恐怖。

 

「友達を創りたい」

 

という願望。

 

「俺は一匹狼だから関係ないさ」

 

とかっこつけるか

 

自分に自信満々な人は、何も言わずに帰る、いや何も考えず、いきなり話しかける。 

 

気が合いそうな人から、もしくは誰でも構わず。

 

そして気が弱い人は、急いでなにかに追われたように帰る。

 

「あれ、OOさんもう帰るんですか?」

 

「わ、わたし用事があって!!」とイギリスにいきなり来て用事があるわけないのに、そんなことを言う。

 

僕は今までの人生そうしてきたように、何も言わずにスクッと立ち上がり、

 

お手洗いに行って、

 

自分が自信満々の人間のふりをして、でもそう思われてなくて、ただの負け犬だと思われてないか不安になって、実は心が弱くて友達が作りたいけど、沢山の人がいるなかでひとりぼっちになるのが、こわいからとりあえず逃げ出しているだけだ

 

と頭の中でぐすぐす解析しながら、

 

ゆっくりと階段を下り、

 

家に直行する。