歯は欠けるわ、顔に傷ができるわ
留学の話を親友とした帰り
自転車で坂を下っているとブレーキが切れた。
危険だと思ったら。回避するか、それともガンガン進むか。決断で人生は大きく変わる。僕はこの時誤った決断をした。
だけどいま思えばそれは良い決断であった。
僕は非現実的なスローモーションの世界に入っていき。
僕はぐちゃぐちゃになって
鉄の柵に自転車をぶつけた。
僕は地面に放りだされ
アスファルトに顔面を思いっきりぶつける。
まるで巨人に頭の後ろを掴まれて地面にたたきつけられた様だった。
数年前に書いた自分の歌詞と同じ状態になった。
「アスファルトにたたきつけられて」(英語の歌詞)
今だったら合気道の訓練で受け身をとれたと思う。
我にかえった時、地面は血まみれだった。
いきなりのことで、痛みも感じなかった。
雨はひたすら降り続けて、雨が僕の血を薄めていった。
気付いたら、歯が欠けていた。
僕はパニックになってどうしたらよいかわからなくなり、大急ぎで家に帰ることにする。
自転車はほとんど無傷
パニックになった僕を家に連れて帰ってくれる。
傷は深そうだった。
歯は二度と戻らないだろうとなぜか確信していた。
芸能人が歯を全部入れ替えるような話を聞いたことがあったというのに。
このままこの顔で一生過ごさなくてはいけないのだろうと思いながら数か月大混乱していた。
これからイギリスに行こうと。留学に行こうと思っていて、やっとめどが立ったのに。
また打ち負かされた。
これからどうやって生きたらいいのだろうか。
なんて本気で混乱していた。