変な自撮りだらけ
帰りは雨の日だった、とりあえず、美術館に出来るだけ行ってから帰ろうとと思った。 特にぱっとしない美術館に行き、雨の中一人で歩く。
僕は意味不明な自分の写真を沢山撮っていた。
普通の写真を撮るのが嫌だったのだろう。
とりあえずイギリスに来たという事を誰かに示したかったのか。といっても見せるのは親か友達。
いまみたいにSNSもないし、あっても僕は見せないけど。
SNSというのもまた不特定多数の人に見せる不思議なメディアだ。
昔では考えられない。
孤独感を紛らわすためか。
孤独感なんて、紛らわしてもそこにあるものだから、そこから克服しない限り、ずっとある。
僕はある意味でその孤独感を消すために留学を決めたのかもしれない。
留学の時点でSNSがあったら、自立もできにくい気がする。
この日記がSNSの一種なのだとしたら、今やっと不特定多数の方々にみせることになる。
この頃の僕はすでにいないから。
ここにいる僕は僕ではない。
酷く孤独でみすぼらしくて、不安だったのが僕にはわかる。