水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

個人主義は子育てから始まるイギリス

寂しさによって人は強くなるのか?トラウマになるのか?

 

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はずかしがって、顔をみせないホストの娘。

一度、長女の女の子が夜遅く泣き初めたことがあった。

 

「ママがいないーーー」

 

 

と泣き叫びだした。

 

困った僕は、

「きっと下にいるよ。見に行こう」

 

といって、僕は彼女を連れて、1階に行く。

 

1階に電気をつけるが誰もいない。

 

「Mum---!」と長女が泣きだした時に、

母親が2階から顔を心配そうに覗かせる。

 

「What happened?」 と驚いたような顔で僕らをみる。

 

「Oh you were here, She started crying to find you」

(あ、いたんですね、彼女があなたをみつけたいって泣きだしたので)

と僕が彼女に伝える。

 

長女は安心したように、2階に上がる。

 

イギリス人は夫婦の時間を大切にする。 お手伝いさんを雇って、イギリスの夫婦は留守にして自分の時間を作る。

 

子供が15歳―18歳になれば自立させるために、一人暮らしをさせる。

 

日本では欧米のやることはなんでも素晴らしい、見習わなければ(今はそうでもないかもだけど)傾向がある。

 

僕もそういう考えでいた。

 

けれど一緒に生活していると、子供がかわいそうになってきた。

 

数週間しか住んでいないから、本当のところは分らないが。これもまた、何のために子供を産んだのだろうか?と思ってしまう。

 

可愛いだけでは子供は育たないし、トラウマを抱えるものだ。

 

 

そしてこの母親は何かに恐怖を感じている。

 

一番下の子どもあやしていたときも、彼女が部屋で僕を見つけたときに、恐怖の顔で僕を見ていた。

 

いい加減に信用してもらいたいものだ。

 

だんなさんは大きな体格の人だ。あまり信用のできる感じでは正直なかった。彼女は性格が悪いとは思えなかったけど、夫婦や家族の雰囲気をみると、なにか心にわだかまりがある感じがした。

 

この二人がなんで一緒なのか、すごく謎だった。

 

なにかしらの恐怖が彼女の中にあって、この人と一緒になったのかもしれない。 

 

人のことだから自由だけれど、

 

ここから出たい理由も二人と親しくなりたいと感じなかったからだった。