子供は無邪気
スーパーマーケットまでかなりの距離であった。
イギリスには小さなコンビニみたいなお店がそこら中にあるけれど、大きなスーパーは場所によってはそんなにない。
時期は夏に近かったので結構な暑さだ。
2キロはあっただろうか? 中流階級の2,3階建てのこぎれいな家々の列を見ながら歩いていく。
僕が歩いているとホストの車がたまたま通りかかる。 ゆっくりと僕の脇で車が止まった。ウィンドウが開いて、僕に
「こんなところでなにしてるんだ?」とプロレスラーみたいな大きな顔のスリランカ人のホストが笑顔で聞く。
僕は反射的に
「スーパーに行こうと思いまして...」
「そうか、いま僕らは行ってきたところだよ。楽しんで」
と冷蔵庫も使えないのにスーパーに行くことに不審にも思わなかったようだ。
後ろの席にいた、長女の5歳くらいの女の子が窓ごしに
「ははは!」
と勢いよく僕に笑ってくる。
バカにしたような、でも心を許してくれたような笑い声を僕に浴びせる。
可愛い女の子で、仲良くなりたかったが子供との接し方がわからなかったので、どうやって近づこうか迷っていたときだったので、こんなに簡単にも壁がうち下れたのが意外だった。
その時の笑い顔は今でも忘れない。
むかしEcho Bellyというバンドが好きだったのでそのボーカルの女の人と印象が重なった。
ということでスーパーマーケットを背景にした曲と(なんでこんなにスーパーマーケットのPVが多いのだろう?)
あかずきんちゃん。