水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

はやく入らないと挟まれて圧力によって死んでしまう電話ボックス。

重い重い扉のイギリス式電話ボックス

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ホストの家があるロンドンの駅。


いま泊まっているロンドンのホストに感ずかれたくなくて、わざわざ僕は公衆電話から電話した。

 

「この密会が。ばれてしまってはまずい」

 

ホストも家電を貸してくれるほどおおらかではなかったので結局は同じである。

 

夜遅くには門限があったので、外に出れなかったから、夜ご飯ができる前か後に電話しに行った。

 

そうあの、どろどろになった、湯で時間を完全に間違えているパスタを食べる前か後に…

 

おそるおそる、家族の誰かが僕を見ていないか心配しながら、駅の目の前にポツンとかわいそうに立っている公衆電話ボックスの前まで歩く。

 

ロンドンのテレフォンボックスといったら赤いやつだ。でもあの赤いやつは観光客のためにか、中心にしかもうない。 といっても今使う人なんていないだろう…

 

黒くて、英語の文字が書いてあって(あたりまえである)、なんか不作法な、冷たい感じに道に置いてあるのだ。

 

もう少し明るい色をつかわないのか?と思った。

 

僕は重い扉を思いっきり力を入れて開けて、中に入る。 これがさっと入らないとすごい力でドアが閉まるのだ。いったいどんな攻撃をさけようとしているのか?

 

まるで第二次大戦の戦場の中につくられたような、頑丈なBox。敵が来たときにこの中にはいるのだろうか? 

 

もしかしたら、このBoxの下に噂されているロンドンの地下トンネルにつながっているのかもしれない。

 

電話を中国人にかける。

 

「あなたは携帯番号はないの?」と中国のおばさん。

 

「すみません、ないんです。今の家の電話はあるんですけど... あまり急用でない限りかけないでください。」と前に彼女に伝えていた。

 

アラームが鳴る時間の前に僕は家に帰る。

というのは本当かどうかしらないけど、10時過ぎになると、1階に行くだけでアラームが鳴って、セキュリティー会社がやって来るらしい。

 

たぶん嘘である。

 

夜にごちゃごちゃとゲスト(というかただのロジャー)が1階にいて欲しくないのであろう。

 

ロジャーの意味>

Lodger> a person who rents accommodation in another person's house.