未熟な「俺」
僕は彼女をなんども見るために振り向く。
そう、馬鹿みたいに
小さい子供がすてきな人をみつけて気になってなんども振り向くように
だけど彼女は僕の頭を180度なんどもぐるりぐるりと躊躇無しに回転してるにもかかわらず、
かのじょはただ頭を少しやや右斜めから除くように、鋭いシャープな眉毛のしたから、ボーっとステージを見つめるのだった。
「僕は恋に落ちたのだろうか」
「またか、よく恋に落ちるな。いい加減にそれをやめたらどうか?」
ともう冷静でクールな自分は僕に呆れて囁く。
囁いた言葉は耳の中を通らず冷たい空気のように冷えた。
僕にとってタイプなんてわからなかった。
僕らはみんな「この人が綺麗だ」とメディアや周りに洗脳されてただそう思ってるだけなのだから。
僕はまだ子供で、まわりに洗脳されているだけで「嘘の美」をひたすら追い掛け回していた。
自分が誰だかわかっていなかったから