挫折からの出発
私が日本の美大を目指し、その後渡英してセントラル・セントマーティンズに合格、大学での生活について書こうと思う。
ここに何時の話だったかの記載はない。私は時の存在を信じていないから。これが大昔のことかもしれないし、最近の話かもしれない、どちらにしてもこれから海外に留学やワーキングホリデーをする人にとって興味深い話になることは間違いないと思う。
僕は日本の美術大学を目指していた。そのときはグラフィックデザインを専攻していた。むかしから漫画家になりたいと思っていたけれど、イギリスのミュージッククリップ(音楽プロモビデオ)などの影響で音楽やグラフィックに興味を持っていた。多摩美術大学のグラフィック科に合格したが。東京芸大に行きたかった。
絶対に受かるという気持ちで挑んだが
掲示板に僕の番号はなかった。
大体0.5秒くらいの事だったと思う。さっと貧血しそうな絶望が風が吹いたようにやってきて、血の循環が逆戻りしたようになり、頭がぷつんと切れた。
「僕はいったい何をしているんだろう」全身全霊で挑んだ受験もあっけなく終わってしまった。大学に行ってから留学しようという想いを
なんだかふっきれて、「この人達は何もわかっていない」と思った。
そこで前から夢見ていた海外留学をすることに決めた。
日中に通っている学校の先生に
「落ちたらいい話があるから会いに来なさい」と言われてたのを思い出して。会いに行くことにした。