水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

「このあとご都合はなくてよかったでしょうか?」予知夢予告

現実よりもリアルな夢を見た

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Artwork by Satoshi Dáte

すべてがはっきりしていた。

こういう夢は予知無になる時がある。証拠として記録することにする。

僕はロンドンの家の前にある大きな空間、広場でよく剣術の素振りをする。 僕は杖をつかって杖術を練習していた。 そこで僕の鉄心館(www.Tetsushinkan.co.uk) 道場のPaul先生がみていたら

おこられるようなことをした。 特に注意されたことでもないけど杖の先だけをくるくる回転させる動き。

 

そしたら、なんとPaul先生が背筋を伸ばして僕の方へ歩いてくるではないか。近くにあるレンガでできた、なんのためにあるかわからない建物が少し背伸びしていて、Paul先生がその陰のなかにいる。

 

そしてぼくに軽く注意する

 

「これはやってはいけないといっただろう」

と英語で笑みを浮かべながら。

 

「はい、見られてたとは、そいえば、こんな僕の近くにいらっしゃったのでしたら、お茶でもどうですか?」

 

「いいね」

と彼は躊躇無しに応えてくれる。

 

僕らはすこし遠回りして、アパートのブロックの一番奥の道から歩いていく。 そうすると

「うなぎ」とおもいっきり日本語で書いた看板とともに、おおくの日本語がずらりとかかれた屋台がでていた。

 

僕はそんなもの現実にはないのにあったかのように

「あーここのうなぎドンはめちゃくちゃ美味しいんですよ」

ビーガンの僕が食べたこともないのに自慢げに言う。

 

「うなぎ…」

 

Paul先生はなぞめいて僕を見る

日本に言ったことがなんどもあるから食べたことぐらいあるだろうとおもった。けれど出来るだけ新設に努めるようとぼくは

「Eelです。」

「Eel…」 

彼はまだ困惑したようだ。

 

するとその屋台の向かいにばたばたと動き回りながら、うなぎのような白魚のような、すでに半身になった魚達が地上から約40cmくらいのところで焼かれていた。 4,5匹くらいだろうか。

 

彼は気持ちわるそうな顔をしていたが、ぼくもこれはさすがに気持ち悪いと思った。うなぎはひらいてさぁ食べるぞというときは魚のようで美味しそうだけど。

 

実際生きているときをみるとこれを食べたいと思わない。

 

どこか空をみやげ、また彼のほうをみたら、彼はうなぎのような人間サンショウウオになっていた。 ぬめぬめして気持ち悪く。もはや僕はそれが先生だとは信じていなかった。

 

盲目の人とつきそいの女性のところへぬめぬめのサンショウウオはちかづく。 

 

盲目の人は

「これは、いきているんですかね」

と隣の女性にいる。

 

余計なことをするなとおもったが、山椒は握手をしようとしていた。

 

「めんどうなことになった」

僕はおもった。

 

しょうがないから上につれていく。

なんで僕はいつもやっかいなことに見舞われるのだろう。 山椒は体がまた変化して、(それをみたわけではない) Benという精神疾患がありそうな人物にかわる。

 

家につれていくと家の中身がかわっていた。 入ってすぐに階段はなく右側が窓、そして立ってひじをつけるような細長い壁からでているテーブル。 ひだりは現実と同じようにダイニングキッチンだ。だが流しは長く、窓の下はすべて流しだった。 テーブルはたかく、椅子も高かった。

 

昔のフラットメートフランチェスコともとアシスタントのともえさんがいる。 彼らはなんでこんなひとをつれてきたんだ?というような顔をする。

 

僕はもうしわけないとおもうが、社会で嫌がられる山椒魚だとかやっかいな男性などの面倒をみるのが僕の役目なのだと感じた。

 

そこでぼくはこのBenという男を連れてくるのは2回目と悟った。 うー無。2回もよんだか。

 

場所はかわる。

僕らは展示会場にいる。  ぼくと「彼女」がいた。 僕らはどうやら当選したようだ。 布を使った作品ばかりで、アーティスティックなものあれば、そうでないものもある。 勝手に壁や床においていいようだが、即席でみんな作っている。 

 

「こんなんでいいのか…」

 

ぼくは少し人のをまねしてつくったり、壁にかけようとした。

 

道具がなかったり、あまりよいものも出来ないでいらついた。

 

「彼女」は遠くにいる。 僕は「彼女」が何を感じているか手にとるようにわかった。 まるで無数の糸が「彼女」とつながっているようで、 まるで「彼女」と僕の間の空間が埋め尽くされて、僕が動くたびに「彼女」が連動し、「彼女」が動くたびに僕も連動するように。

 

すこし緊張した切り詰めた感覚だ。 ぼくらはお互いがきになってしょうがない。

「彼女」はなにもしらない、ぼくなんかいないかのように振舞っていたが、気になっているのがすごくわかった。

 

僕が作品づくりがどうでもよくなったところで、ふーっと息をついて背筋をのばした。

僕はギャラリーの中心にいる。

 

そこで「彼女」はぼくの目の前に現われた。

 

「今日はこのあとご都合はなくてよかったでしょうか?」

 

とすこしへんな日本語で僕に「この後時間ある?」と聞いてきたのだ。

 

彼女はとても美しく、現実よりもはっきりみえた。 わずかにぼくは夢を見ていることを知っていたから、これはやばいくらいリアルだぞとおもった。 

 

髪はショートで目の下がすこし老けて見えた。 あいかわらずのしぼめたような口、厚い唇、口は開いていた。耳にイヤリングをしていたが、よく見えなかった。 

肩はしっかりしていた。 

 

着ている服装も花柄か色とりどりですてきだったが、スカートは黒いシースルーで、黒いタイツをしていた。 なんかかわったスタイルだと思ったけどそれも彼女らしいと思う。

 

彼女の表情は明確で、ボーっとした感じだけど、確信を得た目をした。

 

僕はこのあとなにかネガティブな話でもあるかとおもったけど、そう思わないようにした。きっとなにかポジティブなことを話したいんだろうという気がしてきた。

 

現実世界でもよい事が起こりそうな気がした。

 

僕は

「うん。時間あるよ。」

と精一杯優しく彼女に伝えた。

 

彼女はくるっと彼女の45度斜め後ろをむいて、奥のほうへと消えていった。

こんなに夜遅くだけど、どこに行こうか、どこでも構わないか。外で座ったっていいと

安心して思った。

 

その後僕はすぐに目が覚めた。

 

 

Happiness: 8

Reality: 10

R.S.