最後の準備
ぼんやりとして大した計画なんかしなかったけれど
段々と暗がりだった景色が変わってきた。
まっすぐの大きなトンネルのような道筋が見えていたので
怪我をしようが、失恋をしようが先に進まなければいけない
先に進めなければいけなかった
またこの時期に怪我をして良かった
気持ちがあがっていくときは、一旦落としたほうがいい、
もちろん自然に。
無理をせず
ビルから飛び降りたら、先も何もないから
全て物はあがったりさがったりだから、
勝手に思いがけないことはやってくるから
だけど崖からおちてもびっくりしない事。
そのためにも上がっているときにまわりに注意を払う事
いつでも落ちてもいいように
先に進まなければいけない何かが目の前にあったからこそ、試練はやってくる。
4ヶ月あっという間に過ぎ、僕はイギリスへの留学の準備をしていた。ネットでホームステイのエージェンシーに連絡を取っておいた。
けれど一向に連絡は返ってこないので、ロンドンに住む、母の知り合いの息子さん、ヒガシさんの家に数週間泊まらせてもらうことにした。
泊まるところもわかり、ロンドンの語学学校の場所もわかった。 お金はトラベラーズチェックに替えて、沢山持っていくことにした。(今はポンドのトラベラーズチェックはないです)