60年代が一番かっこいい
チャーリー・ワッツのジャズライブに行く。
たまたま運よく、母が大好きなローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズとロニー・ウッドがいた。
僕はいつもデモテープを持ち歩いていた。デモテープもしくはデモCD。自分の作った曲を入れたものである。
これまで数々のミュージシャンに渡してきた。デモ。A&R(デモを聴いてくれるレーベルの部署)にも送ったこともあったが、たいした返事がなかった。
日本では90年代最高のギタリストだと僕が思う、憧れのバーナード・バトラーに渡したことがあった。
僕は小さい子供のファンのようになさけなくも、キースの近くにしゃがみながら(ほかの人に迷惑をかけたくなかったため)近づいた。
(もちろんロン・ウッドにはなにも興味がなかった)。
彼にデモを渡した。
「もしよろしければ聞いていただけますか?」
「イギリスで成功したいためにやってきました。でも僕は日本人だから…」
とさらに情けなくもいう。
そうしたら彼は、僕の頬おしわがれた両手で抑えて、
「それがなんだっていうんだ?」
と意外な言葉を頂く。
「聴いておくよ。君の音楽。」ととても感じの良い笑みと一緒に彼は前のほうを向こうとした。それを合図に僕はその場を足早に去った。
中に入った曲は彼が気に入るようなものはないように思えた。
はたして本当に聴いてくれるのだろうかと僕は思った。
まだ若かった僕はしなきゃいいものをサインを求めてしまった。
ミック・ジャガーはその前の人に来ていたとファンの人が言っていた。どうせならミックに会いたかったなと思った。
中学のときに僕がローリング・ストーンズにのめりこんだのは、キースとミックの二人が僕らに向って見下ろしている強烈な海賊版のCDジャケットを見たときだった。
僕はうるさい音楽。音が大きい、激しい音楽は聴くのがいやだった。ハードロックなんて一生聴かないだろうななんて思っていた。ビートルズでも激しい曲は理解できなかった。
でもこのジャケットを見たとき、衝動的に、直感的に買わなくてはいけないと思った。 それもたった380円だったので(完全な違法)買った。
ということで有名すぎるかもですが。数曲紹介。