水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

日本人が思う海外生活は幻想

アメリカのアパート

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                                                   Artwork by Satoshi Dáte

空港から家まで多分30分以上はしたんだろうけど僕は5分か10分ぐらいにしか感じられなかった。ホストのひろしさんが住んでいる家はボストン美術館のすぐ近く。ハーバード大学やMITの大学まで続く大きな橋のそばにあった。

着くと長髪の白人の女性がホウキで掃除していた。見られたのを恥ずかしがっている感じで顔を赤くしてニコッと挨拶した。 彼女の名前はEva。もう一人はEvaの恋人の韓国人男性、Do-yun。 みんなミュージシャンだった。 Marinaは先に帰り、ひろしさんは夜遅くなって家に帰ってきた。 

 

日本人に会えてほっとした。彼は日本人だったが、こちらに長く住んでいて、アメリカ慣れしている感じがすごくした。体も大きく、背筋がすっとして、にこやかだ。

 

なんだかいろんなことが急に起きたが、想像していたアメリカの家っていうものとは全然違った。 何とも作りが古めかしくて、木造(内装が)の半地下の部屋だった。 フロアーも木でできてて歩くたびにミシミシいった。

 

日本の外に出たら、全てのものが日本より優っていると思っていた。

 

これは僕だけじゃないと思う。車も建物もシステムも。

 

これは日本のネガティブ志向からなるものだと思う。最近はグローバル化で残念ながらどこへ行っても同じお店、同じ携帯電話などなどだけれど、僕が海外にではじめたときはそれぞれに国のシステムがちがって、携帯やインフラのシステムは日本とは30年くらいのギャップがあるのではないかと思ったぐらいだ。

 

とても疲れていたのを察してくれたのか少し話をした後に、リビングにあるソファーベッドを用意してくれた。僕はみんなの部屋の外のど真ん中で寝ることになる。

 

僕の荷物はベッドの下に入れて最初の一日を終え、眠りについた。

 

Duke EllingtonのポスターがDo-yunの部屋の前に貼ってあったのが印象的だ。ジャズミュージシャンのアパートを飾る象徴になっていた。

 

なんだかいろいろ新しいことばかりで楽しかった。とにかく皆が凄くウェルカムである事が助かったし、嬉しかった。