輝く光を嘘の光にすり替えないで
ボストンに行ったのが初めての海外経験。
半年後にイギリスに下見に行った。
国外で生活を始めるのは今回で3回目の訪問になる。
1回目は1か月の滞在でアメリカかイギリスで留学するかどちらか決めるため。
1か月で英語を覚えるとか無茶な事を考えていたがそれは不可能で終わった。
2回目は学校の下見、イギリス留学、ロンドン生活の最終決断を下すために1週間だけ滞在した。
3回目の今回、なにが前の2回と違うかといったら、ここからが始まりで終わりは見えないこと。
1年の留学後セントマーチンズに合格しなかったら、日本に帰らないといけないかもしれなかった。
日本の美大受験がうまくいかなかったので、帰ったら専門学校か、就職か、ひきこもりか、家庭内暴力か、ホームレスかのいずれかだった。
冗談っぽいけど、ネガティブなことしか考えていなかった。
いや、なんとかなるでしょう。
と思う事はできた。
でもぼくは「お尻に火がついた思い」というよりも、
後がなかった
日本に帰国することになったら絶望的。
だと思っていた。
イギリス留学という
色で表せられない色で
光放つ輝きの中に溶け込んでいく気持ちと同時に
しばらく先は真っ暗闇に包まれていた。