フレデリック・バックの世界
真夜中むくっと起きた中学生の僕。テレビをつけて、アニメを紹介する番組を見る。 番組は2人の作家で構成されていた。
日本国外のアニメと言ったらディズニーとワーナーブラザーズしか考えていいなかったけど。そうか。ヨーロッパ、カナダにもアニメがあったのかと目のあたりにした。
僕は眠くなったので、なんとなくで録画をしておいた。
あとでみて凄く引き込まれた。 まるで絵画がうごくようだとおもった。
フレデリック・バックはカナダ人でどちらかというと繊細でかわいらしいアニメ。この人は世界中で絵本でも数々の賞をもらってベストセラーの作品を売っていた。
彼は後に知ったが、手塚治虫と交流があった。 すごく有名なので、何作品か絵本で見たことを思い出す。
パステルなどで、殆ど自分で描くアニメーション。20分の作品を2,3年かけてかき上げる。 環境問題を訴える作品が多く、子供向けなものが多い。
僕がすごく感動した作品は
「木を植えた男」
本当に命をかけて描いた作品の様に思える。編集や音声など関わる人は沢山いると思うけれど、彼の作品はとても手作りで美しい。
テクノロジーを使ったアニメもまた面白いけれど、一枚一枚魂をけずって作られたアニメーションに勝るものは何もない。
「想い」というものはそういって込められるものだと僕は思う。
こんな作品が創れたらと願う。
彼の最後の作品「大いなる河の流れ」は残念ながら、僕の心には響かなかった。
代表作は他に、「クラック」、「トゥ・リアン」など。