水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

絵がうまくならない

デッサンは... 

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別の予備校に僕は通い始めるが、デッサンはまあまあ描けたので最初は褒められる。 けれど僕はなかなか伸びない。いつも最初は良くて伸びが遅い。自分は男としても人間としてもその頃全然自信がなかった。 

 

 

いつも誰かと喋ってる時が鏡を自分で見てるようだった。遠くのもう一人の自分が、スポーツができる人や背の高い人と喋ってる自分を見て自分がいかに情けなくてダサいかを感じ、繰り返し見てきた。自分を追い詰めていった。

 

「僕はこの人と話す資格がない、ほら、彼は僕を見下してせせら笑っている」

 

といつも思ってた。

それでいてなぜか短気でヒステリーで、喧嘩っ早かった。自信がない上に、つねにむしゃくしゃしていたのだろう。物を壊したり、破壊的だった。小さい頃からいつもイライラしていた。特に家の中で。

 

そんな僕だったけど自分の世界はあったので自分のアートに関しては自信があった。 またその自信も予備校で潰されていった。

 

平面構成を宿題で描いてこいと言われ、皆で提出したときがあった。その時忘れられないほどの恥をかいた。 女性達はすごいかっこいい色使いで形も素晴らしく、色もきれいに塗っていて、いったいどうやって描いたのだろうか...と思った。高校生とは思えないようなハイレベルで自分の描いてきたものが、汚くて、ださくて、何がやりたいのかもわからず、おどろおどろしくて何と言うか幼稚な絵だった。 

 

この先に何もないかのような感じがして絶望的だった。今まで色を使ったことがあまりなかった。 あかぬけてうまくなるまで時間かかった。僕はいつも常に遠回りだった。 けれどそれが僕にとって良い訓練となった挫折があればあるほど人は強くなるものだと思う。でも挫折をして、環境や子供時代に支える大人たちがいないと、這い上がることは難しいかもしれない。素敵なサポーターたちを見つけましょう。

 

 予備校を通い始めたころは友達もほとんどいなかったし緊張と孤独の時代だった。