水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

ストイックでいこう

家族にもらった節約根性

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帰り道、家の近く。サッカーをしている

僕は小さい頃からなにかとストイックだった。

  

かわって兄は浪費家だった。

 

父不在の3人家族で、外に出かけて帰るとき、兄は

「どこかでたべよーよ。」

と母にねだった。

 

僕はお金なんてほとんど使ったことがないのに、

「家に帰ってご飯を作ったら節約できるよ、家に帰ろう」

と皆に言った。

 

僕はそもそも外食があまり好きではなかった。

 

なんで知らない人に見られながら落ち着かない場所でなにかを食べなくてはいけないのか。

わからなかった。がやがやしたところは嫌いだった。

 

4人家族でそろって近所のファミリーレストランに行って、ご飯を食べて帰るというのは、かまわなかった。 家族みんながいるからか、最初から計画をしていたからか。

 

みたいテレビ番組が帰ってみれる時間帯であれば兄弟僕ら二人は週末に食べに行くのは問題なかった。結構楽しみにしていたと思う。 特に兄は。

 

そうそう、知らない人に話しかけるのも、かけられるのも嫌だった。

 

「何になさいますか?」

といわれると

僕は硬直して、母親の顔を見て助けを呼ぶのであった。

 

節約の話とは関係はなくなってきたが、お金を不必要に使うというのがよくわからなかった。

 

小さい頃でも無駄なものにお小遣いで変な玩具をかって、絶望した事が何度もあった。

 

お金の価値なんて理解していたわけでもないし、内は結構裕福ではあったのに、なぜかストイックであった。

 

母は貧しい家族で育ち、彼女の5人家族は川の字で同じ部屋で過ごしたようだ。

 

ちいさいころ「おやつ」という言葉も知らなかったようだ。

 

友達の家に行って、なにやら甘いお菓子とやらが出てきて、彼女は家に帰って彼女の母親、つまり僕の祖母に、

 

「おかあさん、OOちゃんのうちいったらおやつってのがでたよ!」

と言ったそうだ。 

祖母はしまったな、という顔でもしたのだろうか。

 

そんな家庭で育ったか、節約を僕にずっと物心着く前から洗脳してきたからか、僕は兄と違って浪費家ではなかった。

 

兄は父に似て、私は母に似た。

 

そういえば、「お金は使わないでためておくものよ」

お小遣い帳の前で母はぼくに当然のようにまるで彼女は誰よりも賢いかのように言っていたような気がする…

 

ともまあ、それが留学生活で役に立ったわけである。

 

どんな家庭でもそうだが、両親、実家がいったい、いくらいくら貯金があって、土地がいくらで、家を売ったらいくら残るかなど把握している子供は少ないであろう。

 

だから留学なんかしたときに、いったいいくら使ったらいいのかわからないものである。

 

それで浪費家の息子、娘が留学なんかしたら、お家がつぶれてしまうのだろう。

 

しかも、留学はじめの頃は父から「生活費はいくらかかるのか?」とたびたび聞かれた。

 

そんなものわからないから自分で決めてくれ!

と言いたいところだったが、僕がイギリスに住んでいるの本人なので、彼にとっては僕の情報源の方が正確なわけだった。

 

そうだとしても松竹梅のどのコースでいくかで全然変わる。

 

そこで僕は自ら「松」のコースに体ごと放り込んだのだった。

 

だからこのキルバーン地区の中国人のおばさんと住むことで、すこし気が楽になった。

 

逆に考えてみれば、いくらお金持ちだといっても、親の金をひたすら使いまくる学生の気持ちが理解できなかった。

 

はたして父親や母親は子供に小さい頃からなんというのだろうか?

 

「お金はいっぱいあるからいくらでも使いなさい。おまえを困らせたくないからね」とでもいうのだろうか。

 

やはり小さい頃にどういった接し方を子供にするかで変わると思う。

 

基本的には子供のせいではないとおもう。

 

母は貧乏一家だったので今でもお金を使うことを異常なまでに惜しむので本末転倒な事をずっとしている。

 

父は末っ子で甘やかされたのでいまでも兄ほどではないがお金使いは…荒いとまではいわないが、節約はしない。

 

皆さんのご家族はどうですか?