水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

ロダン展

硬さより柔らかさ

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大英博物館のロダン展に行く。

ある大英博物館の関係の方に特別なチケットを頂いて、早朝9時。人も少ないロダン展に行くことができた。このロダン展ではギリシャの彫刻とロダンの作品と一緒に展示されていた。大英博物館ならではの試み。 

 

 

ロダンの作品の荒く削られた土台の部分を見て、最近入った洞窟の削れた跡を思い出す洞窟は人が中に入るために削られ。 空間の中に入るために削られ、彫刻は空間で削って中にあるものを取りだす。

 

そんな発見がああ、なるほどと思った。 洞窟の削り跡をよく見たがその中に入るための作業としての削り方と作品としての削り方には当然違いがあり、やはりロダンの土台の削り跡でも「目的」、英語で言うpurpose が違った。 どちらにしても死ぬ気なんだろうけど、死ぬ気の削る角度が違った。 

 

僕は彼の作品をみてあまり感じない...小さいパルテノンが頭に乗っかってる作品は叔父の家にレプリカがあったので、それが異様で、叔父の家を現していて好きだったが、それ以外のこのStraight Forward 「そのまんま」の感じがなんとも僕の心にはしっかりこない。彼の粗削りな作品は好きだ。完璧なものが好きでないのか、彼の作品に魂を感じないのか...むかし彼の弟子のカミーユ・クローデルの展示をみて、そちらのほうが興味深かったことを思い出す。彼女の顔写真が僕にとって衝撃的だったので、ロダンの名前を聞くとクローデルを思い出してしまう。

 

何より僕が好きなのは。彼の抽象的なやわらかい絵だ。 彼の絵の方が彼の彫刻作品より全然興味深い。女性を見る目...やわらかい目。

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僕は彫刻家の絵が好きだヘンリームーアの彫刻はロダンと違って大好きだが、ヘンリームーアの絵もすごい好きだ。 僕は男性のヌードを描いたりや彫刻を作りたいという気がなぜかない。たくましいもの、戦争映画や戦いの話などいわゆる男性的なものは好きだが、作品を作るとなるとなぜか男性的であったり、男性が主のものは魅力を感じない。かもしれない。ふと思ったことを描いてみた。