水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

謎の鹿児島人現る

公園で似顔絵



イギリス留学を考えている、予備校が一緒だった佐野さんと話をはじめていた時、

僕はそのころ、公園で似顔絵描きをはじめた。

 

このブログの最初の方にこの話を少し書きましたが、あれはボストン訪問後の話でした。 時系列が逆さになってすみません。 

 

季節も暖かくなって、何かチャレンジしたいと思って僕は公園で絵を描き始めた。

 

とにかく僕はボストンでの興奮を何かの表現で解き放ちたいと感じていた。

 

普通に公園の絵も描いてたし、似顔絵、200円とか看板を出して描いていた。安いので人が沢山来る。 僕の絵は似顔絵と言うか、かなり抽象的な絵だった。

 

そこで多くの人と出会った。

 

イギリス人のハーフのパンクな美女。 手かざしで癒されるとかいってきたおばちゃんの数人組の宗教っぽいひとたち、将来に迷う人達、憧れの作家さんユーリー・ノルシュテインと会うきっかけを作ってくれた人。 

 

凄く繋がりを感じる女性たちとも会った。ボストンに行って多少女性恐怖症もなくなり、むしろ自分が女性に近い、というよりも性の違いなど感じなくなっていたから普通に繋がるようになった。

 

人は自分を受け入れられるようになると、隔たりを感じないのだと思う。 

 

異性が現れると、身構えてしまうのは、なにか別の種類のものが現れたと思うからではないだろうか? 

 

自分が受け入れられれば、相手も受け入れられる。だから人を引き寄せる。 身構えていないから。

 

ある日ボストンであった女性の絵をみて、立ち止まった男性が現れる。

 

「俺のドイツ人の彼女にそっくりや」

と。僕のスケッチにむかってしゃがみ込む男性。

 

関西の人かと思ったら鹿児島の人だった。