英語でマック
マクドナルドに行く。ヒロシさんは恒例のツアーの一つ。日本から訪問した人をアメリカのマックへ連れて行く。彼は音楽家の様だけど普通のサラリーマンみたいな気もしたりする。普通の日本人よりは変わっているけど。やはり日本人っぽさは否めない。
マックへ連れて行く人はみな日本人っぽいかといったらそんなわけないけれど。複雑なことを語る割には単純なところが見受ける。
「日本のマックと全く同じ味なんだ!」
僕にとってはどうでもよかった。彼が多少エキサイトしていたので、しょうがないのでついって行った。 もちろん行くのは僕ら二人だけ。マックツアーには僕ら意外誰も来てくれなかった。
それもそう。これは日本人専用のマックツアーだから。
マクドナルドに着くと、そこはアメリカ風な建物のマックに着く。もちろん2階建てではなく、土地が沢山あるので『平屋』である。
このころはまだアンチマックではなかったので(これのせいでアンチマックになった可能性大)。いろいろと頼んだ。
アメリカのマックはジュースがいくらでも飲める。 だったようなきがする。すべてが大きくて飲み切れず、食べきれずという感じだった。
「アメリカのマックはビールがあるんだぞ!」
とヒロシさん。
これもまたどうでもよかった。僕はお酒を飲まないからだ。ドリンクバーみたいなところにビールを入れる機械があった。
とにかく店内は暗かった。
ハリウッド映画でみた雰囲気とはまた違った。 何もかもが暗いな。日本が明るすぎるのかも。
見渡すと、黙々と食べる人達。音もせず。ひたすらバーガーに食らいつく不気味な人の影を持つ巨体。そしてがりがりの栄養がなさそうな小枝で出来たような貧しそうな小枝人間。
その光景は異様であった。
日本のあの家族で楽しくいくような、学生がわいわい行くような雰囲気とはまるで違う。
どこの国に行っても、同じ味、安心だから旅行者も食べに行ける。
そんなコンセプトが嫌だった。 それに美味しいわけではない。イメージにごまかされているだけである。 日本ではあの家族で行く!とか非常に嘘っぽい明るいイメージがはびこってる。店員さんも美人で素敵な笑顔を振る舞ってくれる。
単なるイメージ戦略である。本場のアメリカに来たらモンスターの集まる不気味な巣窟であった。
別の国に行くと色々なものが見えてくる。世界全体の内部事情だ。日本とリンクして注意深く物事をみていくと、真実が見いだせる。