水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

憂鬱な幻想的な日々

青春を取り戻しに 

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I had nothing to do but put a loaf of bread on my head in those days.

キルバーンの家に帰る途中大きな公園を通る。そこでみんなは夕暮れにうたれつつサッカーをしている。

高校生か、大学生か若い人達だ。

 

ぼくにも青年時代があり、運動をしていたこともあった。別の国でこういった光景をみると、なにか遠くの遠くで、理解の出来ない人達が惑星の地面で何か楽しいことをしているように見えて少しせつなくなった。 

 

高校時代の体育の授業は楽しかった。高校という時が終わりに近づくことで青春というものは二度とやってこないような暗雲に追い込まれながら僕らは体育の授業を出来るだけ楽しんだ。

 

もちろん青春なんてものは僕はいつだってやってくるとおもうし、10代終わりの青春なんて幻想だと今は思っている。

 

だって僕にはそんなものはなくて、ずっと後になってそういった所謂青春がやってきたのだから。

 

90歳になってから青春がやってきたって、いいじゃないか。

 

世界中の人が伝染病で死んで、ただ一人抗体を持った90歳の青年がサッカー場でサッカーボールを転がしてゴールに向って走ったって、だれも馬鹿にはしない。

 

そんなことを思いながら、ぼんやり北ロンドンのサッカー場を見ている。

 

通りがかりの人も学校の先生も、みんなの前に大きな壁を常に感じていた。

 

僕は中国人の家から出て、学生と住もうと考えていた。

 

ホストファミリにーにうんざりして、おばさん二人で住むのにうんざりして、若者と住みたくなった。