水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

イギリスの中のスリランカ - <実践編-語学学校>

本格派スリランカ系カレーを食べる

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異国の光は祖国のそれと少し違った。匂いがほんのすこし、ゆったりとしていた

目に見えるもの、耳に聞えるもの、肌で触れるもの、すべてのまわりが異なると

ひかりもまた違う味がするものだ。私は異国の辞書を机に置き、それを覚えようと

日々努力した

 

実のところ僕は自炊をしたことがなかった。

一人で生きたことがなかったのだ

 

母親の食事を常に待ち。 掃除洗濯も母親がやっていた。

 

けれどなぜか、自炊をするのが楽しみでしようがなかった。

ホストファミリーがキッチンを使ってはいけないと言ってきたことに僕はすごく残念に思った。

 

ホストの男性は

「まあまあ、一緒に作ったらいいじゃないか、今度カレー作ってあげるから一緒に作ろう。カレー好きかい?」

 

と感じよく気を合わせてくれた。

 

奥さんはしょうがないなみたいな、ため息交じりの顔を僕らに見せた。

 

キッチンは触られたくないのだろう。

 

僕はキッチンを使いたくてうずうずしていた。

 

一度ホストが本場のスリランカカレーを作ってくれた。

一緒にインド市場に連れて行ってくれた。

 

そこはインド人だらけで活気にあふれていた。

いったいそこがロンドンのどのあたりだったか僕は今だにわからない。

 

お店に入ると、インドの言葉でお店の人と交渉して荒々しくチキンやら、香辛料やら沢山買った。 

 

普段のポーランド系の奥さんの料理はとてもじゃないけど美味しいとは言えなかった。

 

イギリスではよくあるはなしだが、パスタがゆですぎで、ヌードルみたいだった。

どうやったらこんなものが作れるのか...というくらい美味しくなかった...

 

彼の作ったカレーは辛かったけどとてもおいしかった。

 

将来の不安や語学学校のことでつまらなかったけれど、

 

イギリスに来てインドな雰囲気を味わえてちょっぴりこれからのロンドン生活を期待しはじめた。