水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴るドキュメンタリーストーリー

アイスクリームとチェロ

アイスクリームしか食べないIoanaf:id:SatoshiDate:20180829195939j:plain

    photo and drawing collage by Satoshi Dáte

彼女は本当にアイスクリームしか食べていなかった。生きていけるのだろうか?

Ioanaの部屋はシンプルだった。彼女の部屋に入ると、何枚かの絵と写真が綺麗に飾ってあった。 色で言うとオレンジな印象だった。 チェロが立てかけてあって他にタンスやクローゼット以外何もない。 

5分程度の話をしたあと、今から練習するからと言われた。

聴いてて良いか尋ねたら、練習はそんな綺麗なものじゃないからつまらないわよって言われた。

 

それでも僕は聴いてみたかった。

 

弦楽器では一番チェロの音が好きだった。一番弾きたい楽器でもある。

 

彼女の学校には有名な演奏家が沢山教えに来る様だ。

 

クラシックをアメリカで勉強?と読んでる人は首を傾げるかもしれない。僕もそうだった。でもアメリカには沢山のお金があり、有名な演奏家が来て教えるので

 

てっとりばやい! らしい。

 

彼女のレッスンにヨー・ヨー・マが来たこともあるらしい。

それには驚いた。

 

僕の好きなバッハの曲を一曲。

J.S. Bach: 6 Suites for Cello Solo (Full Album) played by István Várdai

https://youtu.be/D83cMncj_Ig

 

僕は彼女の部屋を出てチェロの音を聴きながら英語の勉強をした。

 

小さい頃僕は母のヴィオラの練習を聴きながら育った。 だから弦楽器や楽器の音が家に鳴り響くことは特に違和感を感じなかった。

 

ときどき彼女の友達で空港に迎えに来てくれたMarinaが訪ねてきた。Ioanaは肌の色が濃くてアラビア人のような顔だったが、Marinaは白人そのものだった。ブルガリア人というのはいったいどんな顔をしてるのか見当がつかなかった。

 

Ioanaがいなくなっても、ぼくはMarinaと話しこんだ。 とても気があった。 歌を歌っているらしい。 

 

ルームメイトがふらっと帰ってきて、

 

「Hello, Nice to meet you」

と英語で気軽に。 Ioanaの友達だと自己紹介して。話が音楽の話に。

 

知らない人が家にいて、気軽に話しかけて、そして友達になっていく。 

日本ではあまり見ない光景にびっくりする。

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IoanaとMarina、その時のスケッチ。 by Satoshi Dáte