水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

ファスティング(絶食)をしよう⑰ 小2の断食の記憶 

パジャマの世界

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絶食が終わって、病院にいる子供たちとも仲良くなり。点滴をつれて歩かなくはいけないけれど、ある程度自由に動くことができた。

 

でもその範囲は小児病棟のみである。

 

今思えば勝手に外に出ても問題はないと思ったけど。でたら看護婦さんたちにめちゃくちゃしかられると思い。言うとおりにしていた。

 

同じ部屋のこたちとは将棋を良くした。みんな歳が1つ上か2つ上なので将棋ではなかなか勝てなかった。

 

学校からの宿題が届くとげんなりしたが、なんとかこなしながら、本を読み漁った。

宿題も、「出来る範囲でよいから」といわれていたけど、僕はかなりのプレッシャーがあった。このプレッシャーは親からもらったのかどうなのか?自分が勝手に作り出していたと思う。

 

出来る範囲でっていって、適当にやっていたら遅れをとってしまう。遅れをとったら一生みんなに追いつかないだろう。

 

この数ヶ月で僕が堕落をすることで、永遠に小学校も卒業できず、中学にもいけず、ずっと小学校にいるのだろうか。

 

高校を卒業できない夢をつい最近までずっとみていた。 

 

しかし、一度でも遅れをとったらすべてが無駄になるのだろうか?いまコロナで遅れをとっている(?)人達もそうおもっているのだろうか?

 

この世がお金稼ぎの競争だとしたら、コロナ自粛でオンラインで儲けた人は飲食業で働けなかった人より評価されるべきなのだろうか。

 

僕らはパジャマでいつも行動した。 点滴があるから着替えるの大変だったし、そもそも着替えても外に行かないのだ。

 

でもなんで病院では着替えないで良いのかわからなかった。朝起きたら昼にむかい、夜にも向う。ずっと寝巻きのままでいいのなら、外に出る時だって寝巻きだって良いはずだ。

 

みんながずっとパジャマなのがなんか嬉しかった。

 

朝は早く起きて皆でテレビを見に行った。そこにはトースターがあったので、便利だった。

 

朝の食事を持っていって、そこでトーストしてテレビを見ながら食べるのだ。その空間が僕は好きだった。

 

薄暗くて、光がよどんでいる感じ。

 

別の部屋の子もいて彼らともすこし仲良くなった。

 

子供たちのだけの世界だったけど、その休憩所には、小児病棟なのになぜかおじさんがいたりもした。