水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

違うから面白い。

皆一緒の世界。

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アジア人がめずらしいとおもって写真を撮った

グローバル化が進み、インターネットが進み、僕らの世界では未知なものがないような気がする。

 

家の作りも、携帯電話も、テレビの映りも、人のしゃべり方も?

みんな一色単になってきているのかもしれない。

 

でもそんな世界でも、やっぱり地球の反対側に行くと、おや?っておもう事がまだまだ潜んでいる。

 

真っ白いへやにすんで、少女趣味のようなカーテンで、いやにやわらかい自分の体の体積の50倍くらいのベッドでよこたわり。 ドアはキーキーと音を立てて、クローゼットはクローゼットっぽくなかったり。

 

そんなことが重なると

 

人はパニックになる。

 

みんな日本人同士で暮らしたり、学生寮に暮らしたり、

 

でも僕はあえてその道をとおらなかった。

 

しらなかったのかもしれないけど。

 

なんで日本人と一緒にすまなきゃいけないのかわからなかった。

 

それでも友達は数人いた。

 

一緒に住んでいる中国人のおばさんも人種差別主義者でへんな不気味さがあるので、いよいよ出ようと思った。あてがあったわけではないが、とにかくでたかった。

僕はいついつでたいと彼女に言ったのだが。

 

変な顔をされた。

 

以前、なんだかわからない契約書を僕はサインしなくてはいけなかった。僕はそれをみせられて、

 

「あなたはここから退去するときに1ヶ月前に通知が必要なのよ」

と言われた。

そんなことがあるのか!

と。全然知らなかった。

 

イギリスでは普通で今では僕も当然のごとく知っていることだけれど、僕はその時知らなかった。

 

かなりのショックで、口が聞けなかった。「このおばさん僕をだましているのでは?」と思ったけれど、彼女の困った顔がどうやら真実を語っているようだった。

 

今思い出しても、彼女の顔はこれから好きになる女性に気持ち悪いくらいそっくりであった。

 

デポジット(前金)を返してもらわないで出る事は可能だった。でもやっぱり僕は節約がしたくて、そこは我慢した。

あと1ヶ月。 がんばればいいか。家賃はやすいし。

 

たいしたことではないけど、国外で一人で生きているとちょっとした事でショックがおきる。

 

歩いていたら急に底がぬけて落ちる感じがする。