水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴る不思議なドキュメンタリーストーリー

ブライトンに逃走する

海の町 

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ブライトンの海岸

どういった経緯かわからないがブライトンに住んでいる友達の友達の家にイギリス下調べに来たときに訪問した。

 

ブライトンまではバスで2時間、電車で1時間程度。ブライトンは海岸沿いに位置する街で、ゲイの人が沢山いるのと、お金持ちが住む地域として有名(だと思う)。とにかく自由な街というイメージだ。

 

ロンドンから気晴らしに日帰りで遊びに行く街といえば間違いなくブライトン。僕にとっては特に何があるという気はしないが、ロンドンの人にとっては素敵な街なのだろう。

 

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ブライトンへバスで向う

友達の友人は髪が肩まであって、オリエンタルな顔をした女性だった。

 

彼女の家に招待されて、数人の日本人にあった。ロンドンで今まで会った日本人とは違って、オープンで感じの良い人達だった。

 

日本人カップルがそこにいて、ずっとくっつきながら話していた。

 

「日本人だとこういうカップルめずらしいでしょう」と友達の友人Kanaさんは言う。

彼らは足を絡ませながら、二心一体で僕に話しかける。

 

これは海外にいるからこうなるのかな?など思った。でもここはアメリカでなくてイギリスだ。イギリスはもっと控えめなのではないかと僕の持っているイギリスのイメージと噛み合わなかった。

 

僕は自分がロンドンで何しに来たかを彼らに話した。彼らには特に向上心はなくて、僕をうらやましがってばかりいた。

 

友達の友人Kanaさんは、以前ホームステイでセクシャルハラスメントを受けた話をしてくれた。イギリスのホストはろくなのいないよ。と皆にいわれる。 大学を卒業した後も、ホストやハウスメートにセクシャルハラスメントの被害に会った人を何度もみた。彼女の話はめずらしいはなしではなかったようだ。

 

僕はロンドン来たてで、どんなはなしでもびっくりした。

 

いろいろとイギリス生活の話をきかせてもらってためになった。

 

そこでKanaさんとはすこし仲良くなったような気がした。

 

「またきてね。」

 

といわれて、僕は純粋にまた来ようと考えた。

 

ロンドンに戻ってきて彼女のことを思い出した。

 

ロンドンでは日本人の友達も日本人以外の友達も少なくて、ブライトンに友達がいるようで、得意な気分になっていた。

 

前のホストファミリーで会ったコロンビア人ともっと仲良くしておけばよかったと思った。

 

友達は無理やり作るものでなくて、自然に出来るものなんだなと改めて感じた。

 

コロンビア人の男の子は「一緒に住もうよ」と言ってくれた。

 

一緒に住みたいと思ってくれる人なんてそうそういない。

 

彼が探した家の条件や値段のことで気が乗らなくて何度も断ってしまい、彼には愛想をつかされた。 ただ彼とは気があったけど、長く続くかはわからなかったし、あれはあれでよかったと思う。