水に浮かぶこころ

英国在住アーティストが綴るドキュメンタリーストーリー

初めての国際電話

夢想する男子

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先生と話が終わって、学校からまた並木道を通りながら家に帰る。 並木道はずっと続いていて駅の近くまできてやっと本屋とかレストランとかが現れる。何百回も通ったこの道。僕は友達が少ないし一人が好きだったから、よく レコード店に足を運んだ。

頭の中に焼き付けてる好きなCDのジャケットを慣れた手でばばばっと探した。 時間があればイギリスのロックを試聴してた。ふらふらしながら家までの途中の駅でも降りて音楽を聴いて時間をもてあそばしていた。 好きな音楽にであったり、ミュージシャンのCD ジャケットを見ては一人で興奮してこれを買いたいなお金がないなとか、今度はこれを買おうとか思いを恵ませていた。 

 

学校でも僕が好きな音楽はだれも知らないし、理解されなかった。だからぼくは自分の世界を膨らましていた。イギリスの音楽がぼくの恋人だった。音楽とアートの憧れの気持ちはすごく強くなっていった。 卒業時も若かったけれどその時小学校や中学校のときを考えると遠い昔の事のようにも思えてしまった。

 

学校から帰って準備して、数日後にとりあえずボストンの先生の友人に連絡することにする。時差があるので時間を考えて電話をする。 電話をかけると、男性が出て英語で答えてきた。 僕はよくわからなかった。 

僕が

「ヒロシさんいますか?」

と英語ではなすのに、彼はしきりに

「Speaking. スピーキング (私が話しています)」

と言ってたけど、どういう意味だかその時はわからなかった。

彼は僕は日本人とわかったらしく、

「もしもし」

と言って日本語で話してきた。 

僕が大学を探しに行くと話し、僕の想いを伝えたら。 彼は他にルームメイトがいて韓国人の男性、クロアチアの女性、ブルガリア人の女性が住んでるといった。シェアするけどキッチンのソファーで寝るのでいいのならしばらく泊まっていいよと快く迎えてくれた。 

「みんな英語を喋るから僕と二人の時ならいいけど普段は英語で喋るように」

と言われた。 今考えてみたら全く知らない人のうちに泊めてもらうなんてとても考えられないと思う。 

 

英語もろくに話せないのに僕はとにかく今の状況を変える道だと思って何も考えずに飛び出すことにした